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インタビュアーが一曲ごとに140字以内で感想(?)を呟きます。


7.ジェニーはご機嫌ななめ

●ジェニーについては、ジューシーフルーツに始まり、やくしまるえつこ、 Perfumeと様々なバージョンが存在しますが、その中でも一番アガるサウンドになっていると思います。ダンサブルですね。
寺:キックの出し方とかも凄いこだわったんですよ。そう言ってもらえると嬉しいです。

●しかし、間奏のギターについては、Perfumeが堂本兄弟に出演した時のギターを弾く高見沢氏へのオ マージュであると思うんですが。(笑)
一同:笑

寺:そこは愛でしかないです。(笑)

●それはさておき、何故この曲をカバーしようと思ったのか、あるいはどう他との差異化を図ろうとしたのかについてお聞かせ下さい。
寺:時代の流れとして便乗するということが一つ。宣伝の意味も含めて。サウンドメイキングとしては 瞑想ジュテームをベースとしたかったんですよ。ペロニカ風テクノはコーラスも入りつつ少し変わって ると思うんです。

T:生音も入れつつ。

寺:それで、やはりPerfumeがライバルであるわけです。しかしそういうテクノにはしてない。どうい うわけか、彼女達のバージョンではロボ声にしていない。それなら、まずうちらはロボ声にしようと。 また、ジューシーフルーツはニューウェーヴという文脈で登場していましたが、もし彼らがテクノより で登場していたら?という方法で。そして、サンプラーを使ってみたんですね。そこで僕はリヒャル ト・シュトラウスの「ドンファン」をオーケストラ・ヒットをサンプリングしたんです。イエスのロン リーハートのオーケストラ・ヒットがイメージとしてあったので。

寺:それで、ここが重要なんですが、僕達のサウンドというものをリスナーの潜在意識に植え付けたい と思ったので、八つのシーケンスにある仕掛けをしているんですよ。

T:サブリミナル効果(笑)

●怖っ(笑)オカルト…。(笑)これはネタバレしない方が楽しいと思いますね。
寺:それから、この曲は藤井さんの貢献が大きいですね。テクノ黎明期を支えた方で、四人目の YMOの松武秀樹さんとも仕事をされていた方で。僕達の使う、ノイズやループを一から手作りで作ってくれ たんですよ。それと、ボコーダーサウンドにも注目してほしいですね。 ※藤井さんは大学に講師としていらっしゃっています

T:2010年にしてアナログなんですよ。

○インタビュアーのつぶやき:ゲーム会社の制作作品応募から始まったテクノ作りがここまでくると は。大切な事は技術ではなく、想像することじゃないか?とインタビューを通して思った。アッパーな テクノサウンドにもびっくり。誰のバージョンよりもアガる。(105字)


●ありがとうございます。さて、本日imopyさんは欠席されていますが、彼女はこのグループにおいてど ういう存在なのでしょうか?
寺:第三のボーカリストという存在。彼女のボーカルは効いているんですよ。あまり多く入れ過ぎるの ではなく、ここぞという部分で入れると気持ちがよい。かしゆかで言う所のPerfume…、じゃなくて、 Perfumeで言う所のかしゆか。(笑)

●(笑)
寺:彼女は純粋なプレイヤーとして大きな役割を果たしています。僕達のこんなスパルタに対してもマ イペースな所がいいんですよ。

T:彼女は半分は優しさでできている所もあるので(笑)私達に付き合ってくれます。ほんとに感謝し ています。

●さて、色々と話を聞けたと思いますが、今後の話をお聞かせ下さい。
寺:多くの人に参加してもらい、凄く良いものができたという自負があるので、まずこのトリコロール・ サマーを少しでも多くな人に聞いてほしいです。生粋の音楽ファンだけではなく、誰に対しても届くモ ノにしたい。二極化したシーンの壁を壊すようなことが出来れば、今後の音楽シーンにとっても大きい 出来事になると思うんです。中庸を行く、という。それへ向けての実験作でした。今回の作品の反響次 第ではありますが、今後はパッケージではなく配信についても考えています。

●PVなども非常に凝っていますよね。アイザワさんを監督に迎えての撮影だったと聞いていますが。 Myspaceで観ました。※アイザワさんとは映画を撮っている大学の後輩
寺:あれも面白いですよね。「お前早く脚本書け事件」というのがありまして。(笑)韓国料理屋での 新年会で脚本を持ってくる予定だったのに何も手をつけていない状態で。そこで早く書け!と怒って書 いてもらいました。(笑)そうはいっても、「ジェニーはご機嫌ななめ」等すごく笑えるPVになって ると思います。いい仕事をしていただきました。今後共々お付き合いしていただきたく思っています。

寺:本当に今回は多くの参加メンバーが僕らのコンセプトを汲み取ってくださって感謝しています。

T:参加メンバーにも楽しんでもらえたので、嬉しく思っています。

寺:そう、楽しくなくちゃだめだしね。

●緻密さの中にいかに肩の力を抜くかという。
寺:そうです。音楽はあくまでも大衆芸能であると僕は思っているので、どうしても楽しむという所は外せなかった。計算しつくされた上で、肩の力を抜く。

T:私はそれを照れ隠しとも呼んでいますが(笑)

●ありがとうございます。お二人がとても音楽を好きで、芸術肌な方々であると感じました。その上 で、優等生にはならない。ピチカート・ファイヴを思わせるバランスのお二人でした。本日欠席してい たimopyさんも含めるとさらに楽しいVibesが放たれるのでしょう。今後の活躍にも期待したいと思い ます。本日はどうもありがとうございました。

寺、T:ありがとうございました。


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1,200円(税込)
DERA-001
1. 瞑想ジュテーム
2. ノンレムSwimming
3. Pyjama de Ojama!
4. 組曲、真冬のヴァカンス
5. 僕はムッシュー
6. とりころーる
7. ジェニーはご機嫌ななめ

Peronica(ぺろにか)
2009年夏、寺尾伴内の新ユニット構想のつぶやきにより、toyotty、imopyの計3名で結成。 日本語ポップスの再興を目指し、1960〜80年代の音楽研究に基づく楽曲制作を行う。 ますます音楽の再分化が進む今日、テクノ、フォーク、ロック、歌謡曲…あらゆる手法を取り入れた楽曲は ジャンルという野暮な柵をひとっ飛びし、もはやノスタルジーにかられたオマージュを越えて、 唯一無二のオリジナリティをみせつける。

懐かしいのか、新しいのか、全ての曲に散りばめられたギミックに面白さと気持ちよさを覚えずにはいられない。 2010年夏、良きリスナーとしての3人の学生はもの静かに、しかしアヴァンギャルドに、 現代の日本ポップスへとひとつのアルバムを投げつけた。

Deracine Music Records
Deracine Music Records